「仕事を任せてもらえない」──
そんな悩みを、誰かに話したことはありますか?
きっと、話すことすらためらってしまったのではないでしょうか。
なぜならそれは、上司や同僚に対して“不満を抱えている”と思われるかもしれないし、
あるいは「能力がないことを自覚してるのかな」と、誤解されるのが怖いから。
でも、任せてもらえないというのは、
単に「暇でラクできる」って話ではありません。
たとえば──
同じチームで働いていても、大きな仕事や重要な案件には声がかからない。
雑用や裏方の仕事ばかりで、責任のあるポジションには立たせてもらえない。
それどころか、何かにチャレンジしようとしても「いや、それは○○さんに頼むから」と、
あっさり横から別の人に振られてしまう。
もちろん、人それぞれ得意不得意はある。
信頼関係や役割分担もある。
それでも、**「自分には何も任せてもらえない」**と感じる日々が続くと、
次第に、自分の存在価値そのものがぐらついてきます。
「どうせ私にはできないと思われてるんだろうな」
「仕事に来てても、誰の役にも立ってないかも」
「このまま何年いても、ずっとこの扱いのままなのかな…」
誰かから“否定”されたわけじゃないのに、
どんどん自分が小さくなっていく。
そういった苦しみは、目に見えづらいからこそ、
まわりには気づかれにくく、誰にも相談できないまま
あなたの中に積もっていきます。
このコラムでは、
そんな**「任せてもらえない」という見えない苦しさ**に向き合いながら、
なぜそのような状況が生まれてしまうのか、
そしてそこから抜け出すためのヒントを、
わたし自身の経験もまじえながら丁寧にお伝えしていきます。
「私は、ちゃんと働きたいだけなのに」
「もっと信じてほしいだけなのに」
そう思ってきたあなたにこそ、
この言葉たちが届くよう願いを込めて──
- 🟩 第1章:「仕事を任せてもらえない」──それは、ただの“ヒマ”じゃない
- 🟩 第2章:「どうせ私は信用されてない」…そう思ってしまうのは、なぜ?
- 🟩 第3章:他人と比べて落ち込む毎日──でも、悪いのは“自分”じゃなかった
- 🟩 第4章:「信頼されてないのかな…」という思い込みが、心をむしばむ
- 🟦 第5章:「仕事ができない人」と思われてる気がして、怖くなる
- 🟦 第6章:任せてもらえない職場は、自分に合ってないのかもしれない
- 🟦 第7章:任せてもらえない苦しさは「自己肯定感」をむしばむ
- 🌼 第8章:任されないことで、あなたが失っている“見えないチャンス”
- 🌸 第9章:任されない毎日が、あなたの「自己肯定感」を削っていく
- 🌸 第10章:「任せてもらえない日々」の先に、必ず光はある
🟩 第1章:「仕事を任せてもらえない」──それは、ただの“ヒマ”じゃない
周囲から見れば、「あの人は仕事が少なくて楽そう」と思われるかもしれません。
でも、当の本人は──
ちっともラクじゃない。むしろ、心が重い。
誰かに頼られることがない。
重要なプロジェクトには呼ばれない。
日々の業務が、ただの“作業の消化”で終わっていく。
そんな状態が続くと、仕事に対する意味や目的がわからなくなっていきます。
「どうせ任されない」──そう思った瞬間、意欲がしぼんだ
たとえば、ある派遣社員の女性はこう話します。
「自分なりに努力して、報連相もきちんとしてるつもりでした。
でも、大事な仕事はいつも他の人に振られて、私は“補助”ばかり。
そのうち、声をかけられても『また資料まとめかな…』としか思えなくなって。
自分で考えるより、“指示待ち”のほうがマシって思ってしまったんです。」
このように、**「信頼されていないかも」**という感覚が積み重なると、
気づかないうちに“受け身の自分”が出来上がってしまいます。
最初は「がんばろう」と思っていたはずなのに、
その気持ちを押し返すような扱いが続くと、
やがて自分から動く意欲も失ってしまうのです。
まわりは気づかない“見えない孤独”
この問題のやっかいなところは、
**「任されていない状態」**が表面的にはとても静かに見えること。
仕事がないわけではない。
上司に怒られているわけでもない。
表面上は、トラブルもないし、淡々と日々は進んでいく。
でも──
**「誰にも必要とされていない」**という気持ちは、
静かに、だけど確実に、その人の中を蝕んでいきます。
何も問題がないように見えて、実は、
その人の心は毎日すこしずつ消耗しているんです。
「ラクそうでうらやましいよ」──その言葉がいちばんつらい
さらに追い打ちをかけるのが、こんなひと言。
「あなたはいつも暇そうでいいね」
「私なんて抱えてる案件が多すぎて、ほんと大変」
──そんなこと、言われたくて今の状態にいるわけじゃない。
“仕事が少ない=気楽”というイメージで見られるたびに、
胸の中に言いようのない悲しさが広がっていきます。
「任されないこと」は、決してラクなことなんかじゃない。
それは、仕事をする意味を見失う苦しさであり、
自分の価値が揺らぐ感覚でもあるんです。
この章では、その“静かなつらさ”の本質に少しでも触れてみました。
次の章では、「なぜ自分だけが任せてもらえないのか?」という疑問に
もう少し深く踏み込んでいきましょう。
🟩 第2章:「どうせ私は信用されてない」…そう思ってしまうのは、なぜ?
最初から信頼されない人なんて、いません。
でも、あるときふと「なんで私には任せてくれないんだろう?」と感じることがあります。
その違和感は、いつしか**“自分への評価”**にすり替わっていきます。
「たぶん、私は信用されてないんだ…」
「大事な仕事は任せられないって、思われてるんだろうな…」
そんな風に感じ始めると、どんどん自信が削られていくのです。
期待されないことの“空気”が、はっきり伝わってくる
ある日、隣の席の同僚に、新しいプロジェクトの話が持ちかけられていました。
しかもそれは、自分がずっとやりたいと思っていたような業務。
「○○さん、こういうのって得意だよね。お願いしてもいい?」
「うん、ちょうどやってみたかったんです!」
──そんな会話がすぐ隣で交わされているのを聞きながら、
私は、ただ黙ってパソコンの画面に向かっていました。
なにも言われていないのに、
「私は期待されていないんだ」ってことだけは、なぜか確かにわかってしまう。
こうした“選ばれない”体験の積み重ねは、
想像以上に心をすり減らすものです。
自分に「何が足りないのか」が、わからない
「これができていないからダメだ」とハッキリ言われるわけじゃない。
ただ、なんとなく外される。頼まれない。任されない。
だからこそ、“改善のヒント”が見えないのです。
反省するにも、修正するにも、材料がない。
そのまま、見えないまま、自分を責め続けることになる。
「私、何がダメなんだろう」
「どうすれば任せてもらえるんだろう」
──そんな問いだけが、頭の中でぐるぐると回り続けます。
「信頼されていない」と感じると、日常のすべてが重くなる
朝起きて、仕事に行くのがしんどくなる。
出勤しても、どうせ今日は何も任されないんだろうなと思ってしまう。
“役に立っていない”という感覚は、
その人の日常にまでじわじわと影を落とします。
そのうち、笑顔も減り、声をかける回数も減り、
職場の空気との距離感が、どんどん開いていく…。
信頼されないことは、単なる“仕事の配分”の問題じゃない。
人と人との関係性に、見えないヒビを入れてしまうほどの影響を持っているんです。
こうして、少しずつ、でも確実に、
「私はここにいていいのかな…」という感覚が、心を包んでいきます。
──でも、もしそれが“あなただけの問題”じゃないとしたら?
次の章では、「チャンスが与えられない人に起きがちな共通パターン」に目を向けてみましょう
🟩 第3章:他人と比べて落ち込む毎日──でも、悪いのは“自分”じゃなかった
任せてもらえない状況に置かれていると、
どうしても周りの人が輝いて見えてきます。
「○○さんはあんな仕事も任されてる」
「△△さんは上司から頼りにされてる」
…そんなふうに、**“比べたくないのに比べてしまう”**毎日が続きます。
比べても、勝てない。それが、余計に苦しい
他の人が、どんどん経験を積み、
評価され、頼られていく──
そんな姿を見ていると、自分だけが足踏みしているような気持ちになるんです。
でも、それと同時に思ってしまう。
「どうせ私には、任せられるような実力がない」
「私にできるのは、サポート役くらいだし…」
──そんなふうに、自分で自分の可能性にフタをしてしまうことってありませんか?
本当は“能力”じゃなく、“きっかけ”の問題かもしれない
「仕事を任せる」って、
実は能力だけで決まるものじゃありません。
タイミングや、そのときの空気感、
上司の方針や、チームの状況──
そんな“目に見えない条件”がいくつも絡んで、
たまたま今は「その番が来ていない」だけかもしれない。
それなのに、私たちはすぐに**“自分の足りなさ”のせい**にしてしまうんです。
実力不足じゃないのに、「私は劣っている」と信じ込んでしまう
これは、まるで心のクセのようなもの。
- 「自分はどうせ選ばれない」
- 「あの人みたいにはなれない」
- 「自分には何かが欠けている」
…そんな思いが、根拠もなく心に染みついていると、
チャンスが来たときにも、思い切って手を伸ばすことができなくなります。
実力があっても、それを出すチャンスがなければ、
誰にも気づかれないまま埋もれてしまう。
「あの人は評価されてるのに…」という感情の奥にあるもの
周囲への嫉妬や焦りは、
決して“性格が悪い”から出てくるものじゃありません。
本当は、あなたの中にある、
「本当は自分も認められたい」
「力を発揮できる場がほしい」という健全な願いの裏返し。
その願いが長く叶えられないまま心の奥に押し込まれて、
苦しみという形で現れているだけなんです。
比べることで、自分を見失ってしまいそうなときこそ、
一度立ち止まって思い出してみてください。
──「私は、何がしたかったんだっけ?」
──「私は、どんなふうに力を発揮したかったんだっけ?」
きっと、その問いが、
“比べること”から“自分に戻る”きっかけになってくれます。
🟩 第4章:「信頼されてないのかな…」という思い込みが、心をむしばむ
任せてもらえない日々が続くと、
だんだんと、こんなふうに考えるようになります。
「私、信頼されてないんだろうな…」
「上司から見ると、私は“頼りない存在”なんだろうな」
たとえ誰にもそう言われたことがなくても、
言葉にされない分、なおさら深く心に刺さるのです。
「頼ってもらえない=価値がない」と感じてしまう
人は、誰かに必要とされることで
“自分の存在価値”を感じる生き物です。
だから、任されることがない状態が続くと、
まるで“ここにいても意味がない”ような錯覚に陥ってしまうんです。
本当はそんなことないのに、
頭の中ではどんどんネガティブなストーリーが出来上がっていく──
小さなすれ違いが、「嫌われてるのかも…」に変わる
例えば──
- 「お疲れさま」の一言が、今日はなかった
- 目が合った気がしたけど、すぐにそらされた
- 自分にだけ、声のトーンが冷たいような…
こんな小さなことに、過敏になってしまった経験はありませんか?
たまたまそうだっただけかもしれないのに、
「私、嫌われてるのかな?」って、心が勝手に不安を増幅させてしまうんです。
“任せられない理由”を、自分で作り上げてしまう
ここまで来ると、さらにこんな思いが湧いてきます。
- 「きっと前の仕事で失敗したせいだ」
- 「あのときの私の態度が悪かったからだ」
- 「私のこと、邪魔だと思ってるんじゃないかな…」
──実際には、そんなふうに思っていない上司や同僚であっても、
“そうに違いない”という思い込みに縛られてしまう。
任せられない現実よりも、
信頼されていないという想像のほうが、何倍も心を傷つけるんです。
あなたを苦しめているのは、現実ではなく“心のストーリー”
ここで大切なのは、
「今の自分の思考が、“事実”と“解釈”のどちらなのか?」を見つめ直すこと。
- 任されていないのは、たしかに事実かもしれない
- でも、「信頼されていない」は、もしかすると解釈かもしれない
この視点を持つだけで、
少しだけ心が軽くなることがあります。
私たちは、“事実そのもの”ではなく、
“それをどう受け止めたか”によって心が苦しくなっていることが多い。
だからこそ、自分を責める前に、
ほんの少し視点を変えて、心を守ってほしい──
信頼は、言葉だけじゃなく“態度の中”にもある。
もしかすると、あなたが気づかない形で、
すでに周囲からの信頼が積み重なっているのかもしれません。
🟦 第5章:「仕事ができない人」と思われてる気がして、怖くなる
「任せてもらえない」状態が続くと、
だんだんこんな感情が湧いてきませんか?
「たぶん、私のこと“仕事ができない人”って思われてるよね…」
「あの人に比べて、全然信頼されてない」
「私、必要とされてないのかもしれない…」
──でも、それって本当に「事実」なんでしょうか?
「仕事ができない」というレッテルは、自分自身が貼っていることもある
上司が何かを任せなかったとき、
その理由はたった一つとは限りません。
- 忙しそうに見えたから
- その業務がたまたま他の人に割り振られていたから
- 上司自身が急ぎで処理したかったから
──実は、そんな“別の理由”がある場合も多いんです。
でも私たちは、「任されなかった」という一点だけで、
“自分が劣っている”という解釈にすり替えてしまう。
人と比べてしまうことで、さらに自己否定が進む
「Aさんには新しいプロジェクトを任されてるのに、私は…」
「Bさんは○○まで任されてて、私には雑用ばっかり」
──こんなふうに比べ始めると、
どんどん自分の存在が小さく感じられてきます。
でも、比べる相手には“その人なりの苦労”があることも忘れがちなんです。
たとえばAさんが新しい仕事を任されてる裏で、
実は誰よりもプレッシャーに押しつぶされそうになっているかもしれない。
自分を責め続けると、本当に「できない人」になってしまうこともある
怖いのはここから。
「どうせ私はできない」
「任せてもらえないような人間だから」
──そんなふうに思い込んでしまうと、
自分の能力を発揮する場面でも、無意識にブレーキをかけてしまうんです。
すると、周りも「消極的な人」という印象を持ち始め、
本当に任せてもらえない状態に陥ってしまう…
これはまさに、“負のスパイラル”。
「できない」じゃなくて、「知らない」だけかもしれない
ここで、一つだけ自分に問いかけてみてください。
「私は、本当に“できない人”なんだろうか?」
「それとも、“まだ知らないこと”があるだけなんじゃないか?」
たとえば、経験不足・情報不足・機会不足──
そんな状態のままで任されなければ、それは当然なんです。
でも、ここから知っていくこと・覚えていくことができれば、
「任せてもらえる未来」だって、ちゃんと待っている。
あなたは「できない人」じゃない。
「伸びしろが、まだ眠っている人」なんだよ。
だからこそ、今のつらさを全部“自分の能力不足”と決めつけないでほしい。
🟦 第6章:任せてもらえない職場は、自分に合ってないのかもしれない
「なんで私は、こんなにも任せてもらえないんだろう?」
悩みの根底には、“自分のせい”という気持ちが根強くあるかもしれません。
でも……本当にそうなのかな?
評価されない環境にいると、自信が奪われていく
どんなに頑張っても、
何をしても反応が薄い。
新しい仕事はいつも他の人に回される。
──そんな職場にいると、
だんだん“自分の存在意義”がわからなくなってきます。
最初は「もっと頑張らなきゃ」と思っていたはずなのに、
気がつけば「どうせ何やっても無駄」という心の声が増えてしまう。
これは、環境に傷つけられているサインかもしれません。
「向いてないのは、今の職場かもしれない」
よく、「この仕事、向いてないのかな?」と悩む声を聞きます。
でも、ちょっと待って。
“向いてない”のは、仕事そのものではなく、“その職場の空気”かもしれないんです。
- 指示が極端に細かく、自由がない
- 特定の人だけが評価される文化
- 雰囲気が閉鎖的で、意見が通らない
こんな環境では、誰だって委縮してしまいます。
「任される」という信頼の循環が生まれにくいんです。
あなたの良さが活かせる場所は、他にもある
任されないことにずっと悩んでいる人ほど、
「別の環境に行く」という発想ができなくなってしまいます。
「こんな自分を受け入れてくれる場所なんてない」
「辞めたって同じことの繰り返し」
──そう思ってしまう気持ち、よくわかります。
でも実際には、「仕事を任されて、力を発揮している人」ほど、
過去に“任されなかった職場”を経験してることも多いんです。
彼らは、“合わない場所”を出て、“活かされる場所”に出会っただけ。
だから、あなたにも必ずその場所はある。
自分を信じることと、環境を見極めることはセット
「がんばりが足りないんだ」
「もっと努力しなきゃ」
そうやって自分を責め続けてしまう人は、とても誠実な人です。
だけど、どんなに頑張っても報われない場所って、たしかに存在するんです。
大事なのは、
「私のせい」か「職場のせい」かを断罪することじゃなくて、
「私は、ここで力を発揮できるだろうか?」
「この環境は、私の良さを引き出してくれているだろうか?」
──この問いを持ち続けることなんです。
仕事を任されるかどうかは、“あなたの価値”ではなく、“環境の相性”。
その視点を、どうか忘れないでね。
🟦 第7章:任せてもらえない苦しさは「自己肯定感」をむしばむ
「仕事を任せてもらえない」という状態が続くと、
その人の“芯”の部分に、じわじわと影響が出てきます。
頼られないこと=「信頼されていない」と感じる
例えば、こんな状況──
- 同僚には重要な案件が任されているのに、自分には雑用ばかり。
- 上司が何でも自分で判断してしまって、こちらに一切相談がない。
- 自分の提案は却下されるのに、他の人の意見はすんなり通る。
こうした経験が積み重なると、
**「あぁ、私は信頼されていないんだ」**と感じてしまいます。
頼られない自分に価値を見出せず、
自信がじわじわと削られていく。
自己肯定感の低下は「職場外」にも影響する
自己肯定感とは、「自分には価値がある」と信じられる気持ちのこと。
仕事で否定されることが続くと、
この“根っこ”が弱っていきます。
すると──
- ちょっとした指摘でも「やっぱり私はダメなんだ」と過剰に落ち込む
- プライベートでも自分の意見を言いづらくなる
- 新しいチャレンジに踏み出せなくなる
──というように、仕事以外の場面でも影響が出てくるんです。
だからこそ、「仕事を任せてもらえない苦しさ」は、
単なる職場の話で終わらない。
自分という人間そのものに関わってくる、深い問題なんです。
小さな“承認”が心を支えてくれる
でも、希望はあります。
それは、「小さな承認」を少しずつ集めていくこと。
たとえば──
- ありがとうと言われたことをメモしておく
- 自分で立てた小さな目標をクリアして、自分で自分を褒める
- 上司ではなく、同僚や後輩からの感謝を大切にする
他人からの評価だけに頼るのではなく、
“自分自身の承認”を積み重ねていくことが、自己肯定感を支える柱になります。
自己肯定感を守る=未来の選択肢を守る
自己肯定感が失われると、
「自分なんかが他の仕事に就けるわけがない」
「辞めたって、どうせ同じことになる」といった思考に陥りやすくなります。
つまり、選択肢を自分で狭めてしまうんです。
でも逆に、
「私には価値がある」という実感さえ持てれば、
- 転職に踏み出せる
- 職場の人間関係に左右されにくくなる
- 自分のペースで前に進めるようになる
──そんな風に、視界がパッと広がる瞬間がやってきます。
だから今、
「任されないことで自信を失いかけている」あなたにこそ、伝えたい。
あなたの価値は、今の職場だけでは決まらない。
あなたが持っている“力”は、誰かに頼られなくても、ちゃんと存在している。
そしてそれを、ちゃんと見てくれる場所も、ちゃんとある。
🌼 第8章:任されないことで、あなたが失っている“見えないチャンス”
仕事を任せてもらえない──それは単に「暇を持て余す」「スキルが伸びない」といった表面的な問題だけじゃありません。実は、あなたが気づかないうちに、“もっと大きなチャンス”を失っている可能性があるんです。
たとえば、新しいプロジェクトに関わることで得られたかもしれない経験。チーム内での信頼を積み重ねていけたかもしれない関係性。そして、キャリアのターニングポイントになるような出会い──。
そういった貴重な機会が、「任されない」という状況のなかで、静かにあなたのもとをすり抜けていっているのです。
もちろん、すべてのチャンスを掴むことは難しいです。でも、「そもそもチャンスが巡ってこない」という状態は、とてもつらい。そして、他の誰でもない、“あなた自身の未来”が少しずつ削られていくような、じわじわとした焦燥感に繋がっていきます。
🌱それでも、あなたの価値は消えていない
ここで大事なのは、「チャンスが来ない=価値がない」という思い込みに陥らないことです。
任されないからといって、あなたに価値がないわけじゃない。
今はまだ、周囲があなたの力に気づいていないだけ。
または、あなた自身が“自分の力を示す場”を与えられていないだけなんです。
それなら、自分で動くしかない。
小さなタスクでも、積極的に取りに行く。
誰かの手が足りなそうなとき、「手伝いましょうか?」と声をかける。
あるいは、業務外で自分の得意を活かす方法を見つけてみる。
そうやって、自分からチャンスを掴みにいく小さな積み重ねが、
やがて“任される存在”への道を切り開いていくのです。
🌸 第9章:任されない毎日が、あなたの「自己肯定感」を削っていく
仕事を任せてもらえない──それが続くと、
自分では気づかないうちに、心の奥で静かに何かが崩れていきます。
「私って、ここに必要とされてないのかも」
「どうせ自分なんて、何をやっても評価されない」
「任せてもらえないのは、きっと私が劣ってるからだ」
そんなふうに、“誰かの判断”をそのまま“自分の価値”だと信じてしまい、
気づけば、自分で自分を否定してしまうようになるんです。
💧傷ついているのは、あなたの「存在価値」
任せてもらえない日々に感じるのは、ただの“暇さ”や“退屈さ”ではありません。
それは、**「あなたという人間が、この場所で認められていない」**という、
とても根深い孤独なんです。
だからこそ、笑顔でやり過ごしていても、心はどんどん擦り減っていく。
「別に期待してないし」って強がっても、やっぱり寂しい。
周囲の人が忙しそうに動いている姿を横目に見て、
「私は何のために、ここにいるんだろう?」と感じてしまう。
🌱“任されない自分”を否定しないで
でも、忘れないでほしい。
仕事を任されないのは、あなたが無能だからではありません。
・職場の環境に余裕がない
・マネジメント側の意識が低い
・たまたまタイミングが悪い
・あなたの本来の強みを活かす場が用意されていない
そんな“外側の要因”が重なった結果、
あなたの本来の力がまだ発揮されていないだけなんです。
だから、自分を責めないで。
今すぐ結果が出なくても、
あなたの中にある「誠実さ」や「前向きさ」は、
どこかで必ず誰かの心を動かします。
🌟自己肯定感は、“行動”で守ることができる
自分の存在を否定しそうになったときこそ、
あえて“小さな行動”を起こしてみてほしい。
・仕事の整理整頓をこっそり引き受けてみる
・書類のチェックを丁寧にやってみる
・誰かが困っていたら声をかけてみる
・「できることを探す」視点で、日常を見直してみる
たとえ評価されなくてもいい。
それは、自分が“自分の価値”を見失わないための行動です。
「何かできた」「ちょっと前に進んだ」
そんな実感の積み重ねが、
あなたの心の奥にある“自信の種”を育ててくれます。
🌸 第10章:「任せてもらえない日々」の先に、必ず光はある
「自分がやらなくても回る職場」
「いてもいなくても変わらないような存在」
そんなふうに感じる日々は、想像以上に心を傷つけていきます。
でもね、そんな時期を“通り過ぎた人たち”の多くが、
こう言うんです。
「あのとき、ちゃんと自分を信じてよかった」
任されない毎日は、あなたを否定するものじゃない。
むしろ、それは──**“可能性が眠っている証”**なのかもしれません。
🍀「まだ見つかっていないだけ」かもしれない
仕事を任せてもらえない。
それは今の職場において、
「あなたの強みが“まだ発見されていない”」だけかもしれません。
それに、組織や上司の視点はいつも正しいとは限らない。
価値のある人が、評価されない場所だってあります。
でも、それは“あなたの価値がない”という意味ではないんです。
**「今の場所と、あなたの良さがかみ合っていない」**だけの話かもしれません。
🔍視点を変えると、道が見えてくる
今、「任されてない」と思うその現実も、
見方を変えれば、きっとヒントがあります。
・どんな仕事が任されやすいのか?
・任されている人と、自分の違いは何か?
・自分に足りない“信頼されるスキル”は?
・今の環境で身につけられることは何か?
こうした“観察”をしていくと、
「自分を成長させるきっかけ」が、ふっと浮かび上がってくるんです。
💡“任される自分”は、必ず育っていく
今はまだ、「ただの補助的な存在」かもしれない。
でも、そんな中でもコツコツ積み重ねていくあなたの姿勢は、
誰かがちゃんと見ています。
・毎日きちんと出勤していること
・小さなタスクも丁寧にこなしていること
・人に迷惑をかけないよう気配りしていること
・いつか認めてもらいたいと願っていること
そのすべてが、
“あなたに任せたい”と思わせる土台になっていくんです。
🌈もう一度、自分にこう言ってあげて
「私は、まだ伸びる途中にいるだけ」
「今は種をまいている時期なんだ」
「任されない今だからこそ、できる準備がある」
人は、いつでも変われる。
あなたの誠実さも、努力も、優しさも、
まだ誰かに見つけられていないだけ。
その光が、きっといつか届く場所がある。
──それを、マリーは信じてるよ。
🌸
さあ、ここまで読み進めてくださったあなたへ。
「仕事を任せてもらえない…」というつらさは、
決してあなたひとりの悩みじゃありません。
けれど、そんな中でこの記事をここまで読んでくれたあなたは、
もうきっと大丈夫。
ゆっくりでもいい。
少しずつでもいい。
焦らず、信じて、一歩ずつ進んでいこう。
あなたには、あなたにしかできない未来があるから。
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